コロナ禍でトイレットペーパーや印刷用紙など紙の生産・販売・消費量について日刊紙業通信で発表されていた

令和3年3月23日に紙の業界紙である日刊紙業通信にて紙の生産や出荷についてまとめられた統計が発表されていました。記事を引用しながら紙問屋の浜田紙業の1年間と併せて記述します!

日刊紙業通信です

2020年のティッシュやトイレット印刷用紙の生産量、消費について

2020年といえばコロナ禍でSNSのデマ騒動が広まりティッシュやトイレットペーパーなどの家庭紙がとんでもなく売れました。浜田紙業でもネット通販と地元で例年の倍以上商品が売れて驚きとともになんとか安定供給しようと必死だったことを思い出します。

実際のところ統計上はどうだったのか?経済産業省統計を基に機械すき和紙連合会がまとめた2020年(1月~2月)の統計では

ティッシュ7.4%減、トイレットペーパー0.3パーセント減 ペーパータオル11.5%増

と記事にはありました。一つずつ記述してみます。こちらでも過去に記事を書いています。

今回の記事と関連しているところもあるのでご覧ください。

ティッシュ品薄不足騒動から1年、2021年の最新供給状況は?

ティッシュについて

ティッシュは景品やイベントで配られることが多く、コロナ禍でイベントが停止となりノベルティティッシュの需要が大幅に減りました。浜田紙業でもガソリンスタンドや景品で使用するティッシュは一時的に減りました。また、記事にもあるように手拭きの意識が高まりペーパータオルの需要が伸びた関係で家庭でもペーパータオルを使用する場面が増えました。

ペーパータオルと一部用途が重なるティッシュは逆に大きく前年を割り込んだ

記事には上記のような記述があります。

ティッシュとペーパータオルは使い方が似ているのでペーパータオルでゴミをつまんだりすることでティッシュの需要が減ったのも一因になっています。確かに私もペーパータオルで鼻をかむことが増えたような気がします。

トイレットペーパーについて

記事には

トイレ紙はコロナ禍発生時に特需が生じたが、その反動と前年の消費税増税に伴う仮需の反動が重なり、わずかに前年を下回った。

とあります。本当にこの記事の通りです。2020年1月は増税の影響でトイレットペーパーは在庫過多になっていました。デマ騒動の際にトイレットペーパーを含めた紙製品は在庫してもあっという間に売れました。とんでもない特需がありましたが、その後は反動がきたことと地元石川県でも観光客が来なくなったのでホテルや旅館での需要が減っていました。しかしながら基本的に生活必需品なので前年比0.3%減と大幅な下げにはつながりませんでした。

ペーパータオルについて

ペーパータオルは手拭きの意識が高まり大幅に需要が伸びました。浜田紙業でももともとペーパータオルはそれほど扱っていなかったのですがコロナ前後を境に取扱量が4倍以上になりました。それほど需要が高まっており今でも需要の勢いは止まりません。2020年は菌をまき散らすのでは?ということで全国にあるハンドドライヤーが使用停止になりペーパータオルホルダーを使用する施設が増えペーパータオル需要増の一因となりました。

ペーパータオルの記事はこちらに記述しています。ご覧ください。

ペーパータオルが品薄欠品になっているのはなぜか?原因をタオルペーパーを仕入れて販売している紙問屋が解説します

11.5%増と聞いて紙問屋の浜田紙業としてはもっと多いのかな?と思いましたが意外と少ないことに驚きました。それほどまでにペーパータオルの需要は伸びています。

印刷用紙について

印刷用紙は大打撃を受けています。

印刷・情報用紙18.7%、包装用紙10.3パーセント減、白板紙10.4%減。これらと比較すると衛生用紙はインバウンド消失に泣かされながらも軽微なマイナスにとどまったといえる。

折からのペーパーレスの流れで緩やかに印刷用紙の需要は減っていましたが、コロナ禍の影響でイベントチラシや観光関係のおみやげ包装紙、カタログなどありとあらゆるところで影響を受けているのが印刷関係です。年末年始やGW前でも需要が見込めず苦戦が続いています。また、テレワークが増えて会社でコピー機やFAXなどを使わなくなったのも一因と言われています。今後も需要減が続くと思われます。

まとめ

全体としては需要減ですがその中でも販売を伸ばしている業者もあります。2020年は全国から問い合わせが沢山ありました。浜田紙業では北陸三県の需要は一時的に減ったもののインターネットを通じての販売は伸びており今後も日本中の弊社紙製品を必要としてくれるお客様と繋がれるよう邁進していきます。

 

 

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