グリーンパーチ紙(耐湿紙・吸水紙)について特殊紙の専門家が説明します。

魚を包む緑の紙について紙問屋の三代目が解説します。

一番よくつかわれるグリーンパーチ紙です

グリーンパーチ紙は、魚を包む緑の紙で飲食業界や釣り人・熟成で使用される紙です。

グリーンパーチ紙とは

魚を包む緑の紙は魚を包装する際に使用されるです。匂いや鮮度を下げる元となる魚から出るドリップを穏やかに吸収します。

魚から出るドリップや血です

魚からは写真のような血やドリップが必ず出ます

石川県金沢市に所在する浜田紙業と同じ金沢市内で三善製紙が製造しています。製紙工場見学に行った模様はこちらから

グリーンパーチ紙の特徴は?

魚を包む緑の吸水紙であるグリーンパーチはパリッとした肌障りで水に濡れても耐水性があり破れにくい紙となっております。魚を新聞紙やキッチンペーパーで包むと魚の背びれや尾びれで紙が破けたりビニールを突き破ったところからドリップや血が漏れ出ることがあります。しかしながら緑の耐水紙を使用することで尾びれや背びれを保護しビニールを突き破らないように包装することができます。

魚を包む緑の紙は背びれや尾びれでビニールが破れるのを防ぎます

実際に製造メーカーに話を聞いたところ

紙は水に濡れる事で強度が低下し破れやすくなりますが、耐水処理を施した耐水紙は湿潤状態での強度低下が少なく、
破れ難くなっております。(当社品は湿潤時に乾燥時の30%の強度を確保しております)
三善製紙HPより引用 引用元URL:http://www.sanzenseishi.co.jp/publics/index/78/

上記の通り耐水加工がしてあります。

パリッとした紙で薄いにも関わらず破れにくいです。一番薄い紙(1000枚で21キロ紙の単位を表します)でも水濡れに強いです。

グリーンパーチ紙の用途は?

吸水性・耐水性のあるグリーンパーチ紙は、主に魚を包む紙として使用されてきました。最近は津本式血抜き熟成で使用される紙として全国各地で認知されるようになりました。実際にお客さまから「津本式血抜きで使用している紙と同等品ですか?」と聞かれることが多くあります。そこで実際に津本様に連絡を取り浜田紙業が販売する耐水紙を使ってもらいました。使用いただいたところ「私が使っている紙と同等品です」とお墨付きを頂き動画使用についても了承いただけまました。津本様のHPに紙の宅配便のHPが紹介されています。津本様のHPはこちらです

実際に熟成をしたお客様からは

「魚の滑りを程よく吸収してくれるのでおいしく切り身を食べることができた」

「鮮度を保って保存してくれる」

「熟成しても紙が破れたりしないので使いやすい」

「血やドリップが目立たず見た目が衛生的で知り合いにプレゼントしやすくなった」

「プロっぽい」など嬉しいお声を頂いております。

グリーンパーチ紙の使い方

グリーンパーチ紙の使い方ですが実際にこちらの動画をご覧ください。

この動画は津本さんが実際に魚の熟成を行なっている動画です。大きな魚の場合は2枚重ねで行っています。何枚も使用することもあるので大量ロットから小分けでの販売も可能です。

グリーンパーチ紙の加工(パーチパック紙)について

世界的な脱プラの影響で浜田紙業にはこんなお問い合わせがきます。

「ビニールで包装していた食品を100%紙で包装できないか?」そこでスーパーの惣菜用の袋やグリーンパーチ紙で紙袋を作りました。

紙袋タイプは釣りやスーパーの総菜コーナーで需要があります。

スーパーの総菜コーナーにはビニールの袋があります

パーチパック紙ナイロン替わりです。

パーチパック紙です

2020年は東京オリンピックもあり7月には小売店でのビニール袋が有料化となります。この流れを受けて紙袋の需要が高まると予想されています。今後の動きに注目です。

 

この記事は紙問屋の耐水紙販売の浜田紙業(株)の浜田が書きました。

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