パーチメント紙とは羊皮紙を模して作られた紙です

お客様から

パーチ紙・パーチメントって

どういう意味?と聞かれることがあります。

そこでパーチ紙の語源と思われる

パーチメント紙について調べてみた。

パーチメント紙とは?

羊皮紙を模して作られた紙との記述が。

羊皮紙とは。

前2世紀以前から17世紀ころまで,おもに小アジア,ヨーロッパで重要公文書,典礼書などの書写用に使われた薄手の動物皮をいう。羊皮あるいはパーチメントparchmentともいう。羊皮紙は東洋の製紙法が伝わり普及するにつれて衰退し,今日では装本材料としておもに用いられる。羊皮紙の発明は,大プリニウスによれば,前2世紀エジプトからのパピルス輸入を封じられたペルガモン王エウメネス2世が,対抗策として発明したといわれる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について

こんな記述が。

厳密には紙ではなく動物の皮で作った文書を書くものみたいですね。

古代・中世の世界観ですね。

 

 

 

パーチメント。羊や山羊(やぎ)の皮でつくった半透明ないしは不透明な獣皮で、書写材とか印刷用紙とか製本材として使用される。それに対して、子牛の皮でつくったものをベラムvellumという。羊皮紙の起源は、ペルガモンの王ユウメネウス2世(前197―前159)の時代にまでさかのぼる。彼はエジプト王プトレマイオスと書物の収集を競ったが、エジプト王を怒らせてしまい、当時の写本の主要な書写材であったパピルスを輸出してもらえなくなった。ペルガモンでは以前から動物の皮の書写材も使っていたが、この事件のために皮の処理方法が改善され、優れた書写材がつくられるようになり、それはペルガメーナ(「ペルガモンの」という意味)とよばれるようになった。「パーチメント」とは「ペルガモン」から生まれたことばなのである。
羊皮紙やベラムは、パピルスと比べてずっと耐久性があり、また羊皮紙などの冊子体本はパピルスの巻子(かんす)本よりはるかに扱いやすい。そのため、3世紀末から4世紀になると、西欧ではパピルスにかわって羊皮紙やベラムが主要な書写材となり、その地位は中世も変わらなかった。しかし、15世紀以降の刊本の時代を迎えると、その地位は紙にとってかわられ、羊皮紙などが使用される機会はしだいに減っていった。現在でも遺言状や証書などの書写材とか製本材として使用されることがあるが、その数は多くない。[高野 彰]
『A・エズデイル著、高野彰訳『西洋の書物』(1972・雄松堂書店)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ふむふむ

パピルスを輸入できなくなり困った王様が

羊皮紙を作ったとのこと。

 

ペルガモンの~

ペルガメーナ・ペルガメーナ・・・

パーチメントとなったような記述です。

 

文章中にちょくちょく出てくる

パーチメントっていうのは

パーチメント【parchment】

① 羊皮紙ようひし
② 硫酸紙など、① に似た紙。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

 

パーチメント=羊皮紙

羊皮紙に似ている紙がパーチメントということのようです。

現代の硫酸紙がパーチと呼ばれている

 

硫酸紙そもそも硫酸紙ってなに?

りゅうさんし【硫酸紙 parchment paper】

羊皮紙に似ることから植物性羊皮紙vegetable parchment,パーチメント紙とも呼ばれる。半透明の薄い紙で無味・無臭であり,緻密(ちみつ)な組織をもっているので,耐油性,耐水性がある。その性質を利用してバター,チーズ,肉類などの包装に用いる。古くは木綿ぼろから作り,サイズを施さない紙であったが,現在では質量40~80g/m2のさらしクラフトパルプから作る。まずシートを濃度62~68%の硫酸で処理してセルロースを膨潤させたのち,順次低濃度硫酸で処理し,十分水洗して脱酸してから乾燥する。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

 

〘名〙 木綿繊維または化学パルプを濃硫酸で処理し、羊皮紙に模して作った紙。半透明で、耐油・耐湿・耐水性に富み、バターやチーズ・肉類・薬品・重要書類などの包装に用いる。パーチメント紙。〔稿本化学語彙(1900)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

 

出てくる用語は

〇羊皮紙に模した紙

〇半透明で耐油・耐湿・耐水・耐油性がある。

〇バター・マーガリン・肉の包装・味噌の中蓋

〇中長期の耐油性・耐水性が必要とされるものでも使用可

〇油に染みないので油分の多い洋菓子の紙器にも適している

 

つまり食品に使用できる紙の一種が硫酸紙というようです。

 

そこで浜田紙業が

販売している紙を調べてみました!

 

こちらの紙も

パーチと呼ばれることがあり、

色々な実験をしてみると

耐水・吸水・速乾・防水効果がありそうな紙です。

 

メーカーに

緑の水に強い紙について

聞いてみました。

 

答えがこちら!

Q パーチとはどういう意味?

A パーチメント紙の略です。

Q グリーンパーチはパーチメント紙のこと?

A 厳密にはパーチメント紙ではありませんが、パーチメント紙の耐水機能のみの「疑似パーチメント」と解釈されていることがある。

Q パーチメント紙と調べたら硫酸紙と出てきたけど硫酸紙とは?

A いわゆる本パーチメント紙です。硫酸紙は抄紙段階で紙を硫酸にどぶ付けして製造する用紙です。耐水性のみではなく、耐油性能なども付加された用紙です。日本国内ではカニ缶の敷物に使用されているのが有名です。しかし、現在では国内の製紙メーカーで硫酸紙を製造しているところは無く、国内で流通している硫酸紙は全て輸入紙となります。

Q どうやって作っているのか?

A 上述した通り、硫酸紙とは異なり、耐水性能を付加した紙なので、通常の抄紙段階で薬剤を付加し、耐水機能を向上させています。

 

非常に丁寧で分かりやすく

答えていただきました。

 

つまり耐水性に特化した紙のようです。水に濡れても強い紙というのは間違いなさそうです。

 

用途ですが

やはり鮮魚包装のようです。

 

このような回答が!

基本的に血を含んだドリップを穏やかに吸収し、かつ水濡れしても破れづらい包装紙なので、ほぼほぼ鮮魚用途だと思われます。

 

 

そうとは知らず

昨日こんな実験をしました。

 

①耐油性があるのかと思い

バターを包んでみました。北海道バターを購入!

 

②包み紙を開いて移し替えます。

 

③水濡れに強い紙でバターを包みます。

 

④包んでみました。

包んだ感じは違和感ないというかバターと紙がしっかりくっついて酸化しなそうです。なんき良い使い方な気が。

 

⑤冷蔵庫に入れて一晩寝かせます。

 

④今朝バターの包み紙を開いてみたけど特に変化は見られず。

 

⑤いざ実食!

うーん。普通のバターです。なくなるまでやってみようかと。変化があれば追記します。

 

意外と代用はできそうな感じです。

耐水・吸水・防水あたりでの用途を探したいと思います!

 

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