三菱製紙が10月21日出荷分より価格改定を発表。紙の値上げが続きます

2025年8月29日、三菱製紙株式会社より製品価格の改定について正式な発表がありました。
今回の改定は、印刷用紙・情報用紙全般を対象とし、現行価格の10%以上の値上げが実施されます。適用時期は2025年10月21日出荷分からです。

三菱製紙値上げを発表

三菱製紙のHPより引用

引用元URL:https://www.mpm.co.jp/news/pdf/2025/20250829-1.pdf


値上げの背景

三菱製紙は今回の改定理由として、以下の要因を挙げています。

  • 原燃料価格の高止まり

  • 物流費・人件費の上昇(人手不足対応含む)

  • 生産設備の維持・修繕費用の増加

  • 需要減少による固定費負担増

  • カーボンニュートラルに向けた環境投資の継続的必要性

同社は合理化やコストダウンの努力を重ねてきましたが、事業継続に不可欠な収益を確保するためには自助努力だけでは限界があり、価格改定は避けられない判断となったようです。


対象となる製品

  • 印刷用紙全般(上質紙、塗工紙、微塗工紙 など)

  • 情報用紙全般(PPC用紙、フォーム用紙 など)

いずれも、現行価格より10%以上の改定幅となります。


業界全体の動きと今後

王子製紙がすでに価格改定を発表しており、今回の三菱製紙の発表もその流れに沿ったものです。

紙業界は、原料・エネルギーコストの上昇と需要減少の二重苦に直面しています。さらに、環境対応投資という新たなコスト要因も重なり、再生産可能な収益を確保するためには価格改定が不可避の状況です。

利用者にとってはコスト負担増となりますが、安定供給と持続可能な製造体制を維持するための重要な取り組みともいえます。


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まとめ

三菱製紙の価格改定は、2025年10月21日出荷分から適用され、印刷用紙・情報用紙の全般で10%以上の値上げとなります。

紙を扱う現場にとっては厳しい局面が続きますが、各社の取り組みを正しく理解し、必要な対応策を考えることが求められています。

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