食品用包装材のポジティブリスト制度、猶予期間は5月31日まで!―グリーンパーチ紙は対象外?

2020年に始まった「食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度」について、いよいよ猶予期間が2025年5月31日で終了します。

この制度、実は食品包装資材を扱う業者にとって重要な制度である一方、まだあまり広く知られていない印象もあります。今回は制度の概要と、私たちが取り扱う**グリーンパーチ紙(食品包装用の耐水紙)**が該当するのかどうかについて、わかりやすくお伝えします。

グリーンパーチ

結論からいうとグリーンパーチ紙はポジティブリストの対象外です。


✅ ポジティブリスト制度とは?

ポジティブリスト制度とは、食品に触れる容器や包装などの材料に使用できる化学物質を「安全なものだけ」に限定する制度です。

たとえば、プラスチック容器やラップなど、食品と直接触れる合成樹脂製品は、厚生労働省がリスト化した成分のみ使用が許可されるようになりました。

この制度の目的は、化学物質による食品への有害な影響を防ぐことです。

▶厚生労働省のHPは下記です。

食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度について(2025年5月31日まで)

▶ 詳しい解説は、一般財団法人東京顕微鏡院様の記事を確認ください。

食品用器具・容器包装におけるポジティブリスト制度2020 - 一般財団法人 東京顕微鏡院
2020年11月18日 一般財団法人東京顕微鏡院 食と環境の科学センター 理化学検査部 食品第2科 技術専門係

⏳ 猶予期間は2025年5月31日まで!

制度は2020年にスタートしましたが、すぐにすべての製品に対応するのは難しいため、5年間の猶予期間が設けられました。
この移行期間は2025年5月31日までです。

つまり、6月1日以降は、ポジティブリストに準拠していないプラスチック製品の製造・販売ができなくなります。


📦 グリーンパーチ紙は対象?

私たちが扱うグリーンパーチ紙は、鮮魚や精肉の包装として使用される耐水性の紙です。食品と直接接触するため、食品衛生法上の「食品接触材料」には該当します。

しかし、今回のポジティブリスト制度においてグリーンパーチ紙は対象外とされています(2025年5月現在)。

メーカーにも確認したところ、同様に「グリーンパーチ紙は対象外」との回答でした。

紙に使用される合成樹脂のうち食品接触面に層が形成されていないもの(顔料塗工、外添薬剤、内添薬剤等)

引用元:東京顕微鏡院、食品用器具・容器包装におけるポジティブリスト制度2020

引用元URL:https://www.kenko-kenbi.or.jp/columns/food/1779/


⚠ それでも求められる安全性

制度の対象外とはいえ、グリーンパーチ紙を含む食品接触紙製品には、安全性確保の義務があります。

たとえば:

  • 原材料の成分確認(SDS・保証書)

  • 移行試験などによる安全性評価、食品に関する証明書

  • 蛍光物質の非使用確認

こうした対応を通じて、安心して食品に使える包装材として、取引先や消費者に説明責任を果たす必要があります。


✨ まとめ

項目 内容
ポジティブリスト制度 食品接触材の安全性を確保する制度
猶予期間 2025年5月31日で終了
グリーンパーチ紙 食品衛生法の規制対象だが、PL制度の対象外
必要な対応 成分確認、安全性説明、試験データの管理など

ポジティブリスト制度の運用が本格化することで、今後、紙や印刷インキなども対象となる可能性があります。
私たちも制度動向を注視しつつ、引き続き安全・安心な包装材のご提供に努めてまいります。


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