製糸業界の取水制限の影響は?
今年は梅雨明けの発表が早く空梅雨と呼ばれていました。実は製紙業界にも空梅雨の影響が出ているのはご存じですか?
6月に紙の産地である四国中央市で取水制限・節水の呼びかけがありました。
ニュース記事やネットを調べてみると四国中央市HPから節水のお願いが出ています。
・令和4年6月21日午前0時 工業用水35%カット、上水10%カット、農業用水5%カットの第4次取水制限を開始しました。
四国中央市HPより引用 引用元URL:https://www.city.shikokuchuo.ehime.jp/soshiki/41/4139.html
四国中央市と言えば製紙メーカー工場の所在地があります。6月21日時点で工業用水35%カットになっています。
実際に浜田紙業でも仕入れていた紙にも納期の遅れがありました。
安定供給していた印刷用紙なのですが取水制限の影響で納期が遅れています。
なぜ節水の影響が製紙製造に出るのか?
紙の製造過程で実は大量の水を使っているのを御存じですか?
栗田工業株式会社さんのHPにこのような記載があります。
昔から、水は紙づくりとは切っても切れない関係にあります。紙パルプ工場では紙1トンを生産するために、およそ50トンもの水が使われています。
栗田工業株式会社HPより引用 引用元URL:https://www.kurita.co.jp/water_master/contents07/index.html
紙の産地には水が欠かせないのですね。
浜田紙業でも付き合いのある製紙メーカーは、四国中央市や静岡県、岐阜県など紙の産地からの仕入れが非常に多いです。例えば静岡県では富士市や富士宮市に製紙工場が集中しています。富士山の地下水を使用しているのですね。
紙の産地であるメーカーを調べてみるとあらゆる製紙メーカーが同じ場所や近い場所に工場を持っていることが分かります。
実際に紙の製造には水が必要ということが分かりました。
では実際に四国中央市の製紙メーカーはどのように対応しているのか確認しました。
静岡の製紙メーカーが協力している
仕入れ先の担当者の情報では
四国では取水制限で納期遅れ等が目立ったとのことですが静岡などの製紙メーカーが納期遅れ分について協力しているとのことです。
同業で協力してこの水不足を乗り切ろうとしています。
実際に納期の遅れはあるものの供給にはそれほど影響は出ていません。
7月の取水制限は?
梅雨明けでしたが、実際に7月20日現在大雨になっています。
四国中央市のダムの様子はどうなのか?
ニュース記事によると7月20日現在3つのダムを合わせて貯水率は25.6%となっており例年より61ポイント低いとのことです。
今後も情報があれば追記していきます!
まとめ
実際に貯水制限により製造に影響が出ていることが分かりました。
しかし同業他社と協力し出来る限り安定供給に努めており、紙問屋の浜田紙業としてもいち早く情報をお届けできればと思います。
北陸に住んでいると水不足とは無縁なのですが、生活の色々なところに影響が出ますね。
この記事を書いたのは石川県金沢市にある1950年6月創業72年紙問屋浜田紙業(株)の浜田浩史です。浜田紙業(株)はメーカーの正規代理店で王子ネピアやカミ商事などの製紙メーカーと直接取引をしておりティッシュやトイレットペーパー、印刷用紙、魚を包む紙(グリーンパーチ)、バリアラップなど特殊紙、日用消耗品の卸売りをしています。
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