貿易をしたことのない企業でも輸出はできる!浜田紙業が経験した海外企業との法人取引方法を記載します。

昨年から輸出事業が始まりとうとうアラビア半島まで商品が輸出されることとなりました。

初輸出から時間が経ちいまでは10か国と取引をしているので商取引も慣れてきたのですが、最初のころは何も分からないところからのスタートだったのでかなり苦労をしました。

正直言って途中で挫折しそうになったことも。。

先方から色々な単語が飛び交うのですが全部分かりませんでした。(笑)

CIF、FOB、インボイス、パッキングリスト、プロフォーマを送ってくれ。などと言われても何を言っているのかよく分からない状態です。

いま考えれば初めて取引をしてくれた現地企業が弊社の対応に我慢してくれたおかげで、一連の流れが分かりました。初めての問い合わせで戸惑っている企業様の参考になればと思います。

現地企業とのやり取りはグーグル翻訳を活用

日本法人からの問い合わせであれば日本語で良いのですが浜田紙業では現地の企業と商取引することも数多くあります。

その際に役立つのは間違いなくグーグル翻訳です。

一昔前までは英語を学ばなければいけなかったのかもしれません。

しかしメールのやり取りや商取引であれば、グーグル翻訳で十分に事足ります。

たまにニュアンスが伝わりずらかったり、言っている意味が分からなかったりした場合は

「もう一度教えてください。意味が分かりません」とはっきり言えば相手方も理解してくれることが多いというかほとんどです。

また、事前に

「グーグル翻訳でメールをします」と伝えておけば相手方も納得してくれることが多いです。

それでは実際に起きたことを記述していきます。

いきなりくる英語のメール

皆さんの会社にも英語のメールが来ることありませんか?

私の会社にもたまに英語のメールが来ます。

・スパムメールでは?

・ウイルスに感染するのでは?

と思い、すぐ削除していたのですがある日届いたメールをグーグル翻訳してみるとこのようなことが書いてありました。

「やあ。あなたの会社と取引がしたい。この紙の値段をCIFで教えてくれ。」

試しに返信してみると

「THANKS YOU tel me CIF ~港」と返信が来るではないですか。

最寄りの港までの価格を教えてくれ。ということが分かりました。

しかしCIFとは何ぞや?

CIFやFOBについて

CIFやFOBという言葉を検索しました。

一般社団法人対日貿易投資交流促進協会HPに詳しく載っています。

 

簡単に言うと

・CIFは相手先の港までの運賃をこちらで負担する。

・FOBは日本の税関を通って日本の港の船積み運賃まで負担する。

 

こんな抑えで良いかと思います。なのでCIFは運賃が高く、FOBは運賃安めです。

ようやく相手方の行っている意味が分かったのですがでもどうやって送るの?という問題があります。

業者選びは非常に大事

続いて業者選びですがかなり大事です。

ネットで検索すると誰もが知っている大手の物流業者も海外輸出をやっていることが分かりました。

 

・何社か見積もりを取ると金額にかなりの差があることが分かり相見積もりの重要性を学びます。

(会社によってこれほど差があることに驚きました。それほど価格が違います。引っ越しの見積もりを思い出しました。)

 

・対応も業者によって違いました。

(レスポンスの早い業者は当日、遅い業者は2週間後などなど)

 

レスポンスの早さは国内でもそうですが非常に大事です。

というのも海外のお客様は輸入することに慣れている様子で

「まだですか?どうなりましたか?」と連絡が来るので対応が遅いとチャンスロスに繋がってしまいます。

これは日本の取引でも同様ですね。

そんな中、浜田紙業では業者に非常に恵まれたと思います。

いつもお世話になっている業者は非常に対応が速く分からないことはその都度電話で相談ができます。

もし業者選びにお困りの方は声をかけてください。自信をもってお勧めできる業者と担当者を紹介しますね。

見積もり(Proforma Invoice)について

船運賃が分かると見積もりとなります。

見積もりですが浜田紙業ではProforma Invoiceにて提出しています。

ネットで検索すると出てくるのですが送り状兼見積もりの役割を果たす重要なものです。

勿論記入方法で分からないことがあれば見積もりをくれた業者に相談するのが良いでしょう。

記入することとしては

・自社の住所や社名

・相手の住所や社名

・送り先の港、日付

・商品代

・HSコード

・銀行口座

などです。この辺りは日本の見積もりと変わりないのですが、ただ一点違いは英語で記述している。ということです。

英語はグーグル翻訳を活用するのですがHSコードという謎の用語が出てきました。

HSコードって何?

日本語で「輸出入統計品目番号」になり、商品によって関税をかけるために振り分けられる番号になります。

かなり事細かに分類されています。詳細はジェトロHPに載っています。

紙の場合は48類に分類されておりそこから商品によって非常に細かく分類されます。

細かく調べるには工場より安全シートや成分分析表を取り寄せて、商品の使い方が記してあるURLとともにメールにて税関に問い合わせるのが手っ取り早いです。

すると税関が見解を教えてくれるので見積書にHSコードの記載が可能になります。

振込について

ここまでくるといよいよ振込を待つことになります。

現地法人がある大手企業は掛け払い等でも良いのかもしれませんが基本的に海外取引は前金が良いです。

振込の金融機関名を伝えるのですが英語で伝えねばなりません。

メインバンクに英語版振込先を確認しておくのが良いでしょう。

荷造りについて

入金確認後ですが配送業者に連絡して荷物を取りに来てもらう必要があります。

浜田紙業ではパレットでの配送になるので荷崩れしないように厳重に梱包します。

海外へ輸出するグリーンパーチ

こんな形でストレッチフィルムでぐるぐる巻きにします。

コンテナ便ですので海に揺られても大丈夫なようにかなり綿密に梱包中です。

ここで注意点が!

パレットですが木のパレットは燻製処理がしていないと税関検査で引っ掛かる可能性があります。

詳細はジェトロHPに記載があります。病害虫対策です。

このことを知らずに出荷してしまうと大変なことになるので気を付けてください!

なので浜田紙業では木のパレットで積んである紙をプラスチックパレットに入れ替えています。

いざ出荷!

商品が船旅中に破損や紛失ということがあり得ます。

そんな場合に備えて出荷前に商品の写真を撮っておくことをお勧めします。

グリーンパーチを輸出しました

出荷した後は輸出してくれる業者からの連絡を待ちます。

検査後に船荷証券BLが発行される

船会社が荷物を受け取った際に発行される証明書です。

お客様からBLを送ってくれと言われることがあるので大切に保管しましょう。

詳細はウイキペディアに記載があるのでご覧ください。

原産地証明書が必要な場合がある

原産地証明書が必要な場合があります。

出荷後に現地企業から

I want a certificate of origin

ときました。直訳すると「原産地証明書がほしい。」とのことです。

原産地証明書には2種類あります。

・EPAに基づく特定原産地証明

⇒日本商工会議所で登録

・一般原産地証明書

⇒地元の商工会議所で登録

こちらの2種類があります。

ほとんどが一般原産地証明書だと思うのですが念のため最寄りの商工会議所又はジェトロに確認した方が良いです。

金沢商工会議所のHPからオンライン登録も可能です。

日本の保険が適用されない国がある

コンテナ便で必要になってくるのは保険です。

荷崩れや海賊に襲われたなどの不測の事態から保険に入らなければなりません。

基本的には日本のフォワダーと呼ばれる輸出代行業者が加入してくれるのですが中には日本の保険が適用されない国があります。

自国の保険会社を守るための施策みたいですね。自国保険主義と言います。

こちらのHPに保険適用外の国が詳しく書いてあります。

株式会社インターリンクさまホームページ

https://www.marineinsurance.jp/insurance/marine/restrictions

事前に確認したうえで保険に加入するよう促す必要がありますね。

日本を離れる出航日までに保険に加入する必要があります。

支援してくれる無料の機関について

・ジェトロ

・中小機構 

この2か所が海外発送業務の支援を行なってくれます。

各都道府県にあるはずなので一度問い合わせてみてはどうでしょうか?

まとめ

ここまで色々と記載しましたが自社には海外の企業様が求めている商品が眠っている可能性があります。

浜田紙業でもまさか海外に輸出できるようになるとは!といった心境です。

輸出にあたり注意事項をまとめます。

 

・英語のメールを安易に削除しない

・企業とのやり取りはグーグル翻訳

・輸出先の港と貿易条件(FOBもしくはCIF)を相手方に確認する

・最適の業者を見つける

・お見積りを先方に送る⇒プロフォーマーインボイス

・入金を待つ

・出荷作業を行なう⇒梱包に注意

・出荷後はBLを相手に送る

 

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