企業の紙製品仕入れご担当者様、こんにちは。 浜田紙業のブログ担当です。

現在、オフィス用紙、特に「A5サイズ」のコピー用紙に関するお問合せやご注文が、特定の業種のお客様から急増しております。 これは、一時的な需要増ではなく、BtoB(企業間取引)の仕入れインフラ(基盤)に関わる大きな変化が背景にあるものと推測されます。
本日は、紙の専門問屋として、現在市場で何が起きているのか、そしてそれに対して私たち浜田紙業がどのように対応しているのかを、事実に基づいてご報告いたします。
1. 背景:大手通販サービスのシステム停止とその影響

まず、現在(2025年10月)の市場混乱の背景にある事実からご説明します。

ご承知の通り、先日、多くの企業が仕入れに利用している大手オフィス通販サービス(アスクル株式会社様)が、大規模なサイバー攻撃(ランサムウェア)を受けたと公表されました。 報道によれば、この攻撃により同社の受注・出荷システムが停止するという、事態となっています。
皆様の会社でも、文房具やトナー、そしてコピー用紙などの調達に、同社サービスを利用されていたケースは多いかと存じます。弊社も登録しており、アスクルさんは非常に便利なサービスです。
日常業務のインフラとして機能していた主要な仕入れルートの一つが、実質的に停止状態となったこと。 これが、コピー用紙の流通に大きな影響を与え始めている第一の「事実」です。
2. 現象:クリニック様からの「A5用紙」注文の急増

この大手通販のシステム停止を受け、私たち浜田紙業には、これまでお取引のなかったお客様、特に「クリニック(医療機関)」様からのお問合せが急増しています。
そのほとんどが、**「A5サイズ(148mm × 210mm)のコピー用紙」**の調達に関するご相談です。
皆様もご存知の通り、クリニック(病院・歯科医院・薬局など)では、日々の業務にA5サイズの紙が不可欠です。
- 領収書・診療明細書の発行
- 処方箋の印刷
- 患者様への各種説明資料
これらは、診療報酬の請求や患者様への情報提供に必須であり、1日でも欠かすことのできない消耗品です。 A4用紙であれば、近隣の量販店などで代替品を緊急調達することも可能かもしれません。しかし、「A5サイズ」となりますと、一般の小売店では在庫がないケースがほとんどです。弊社もA4に比べて普段であれば、あまり在庫はしていません。
また、既製品でもA5サイズは在庫や生産がA4に比べると非常に少ないです。
結果として、これまで大手通販サイトから翌日配送で調達していた多くのクリニック様が、主要な仕入れルートを失い、A5用紙の在庫確保のために代替の仕入れ先を探し、私たちのような紙問屋へご相談が集中している、というのが第二の「事実」です。
3. 当社の対応(1):A5用紙の「自社断裁」について

このようなA5用紙の急激な需要増に対し、私たち浜田紙業では、**「自社断裁(だんさい)」**によって対応を強化しています。
「自社断裁」とは、どういうことか。 製紙メーカーから仕入れる紙は、通常「A判」や「B判」、「四六判」といった、非常に大きなサイズ(原紙)で倉庫に納入されます。 そこから、お客様が必要とされるA4やB5といった規格サイズに、専門の機械(断裁機)でカットして製品化します。
現在、需要が急増している「A5」サイズも同様です。 私たちは、A4サイズ(210mm × 297mm)の紙を半分に切って対応しています。
これは、単に紙を右から左へ販売する「販売店」や「ネット通販」とは異なる、長年紙の加工に携わってきた「紙問屋」だからこそ可能な対応の一つです。
4. 当社の対応(2):在庫状況と「既存顧客優先」の原則

仕入れご担当者様が最も懸念されているのは、「在庫は本当にあるのか?」という点かと存じます。
浜田紙業の現在の在庫状況についてご報告します。
現時点(2025年10月末)で、A5用紙を含む主要なコピー用紙に関して、浜田紙業には一定量の在庫がございます。 これは、今回の事態が発生する以前から、紙問屋としての機能に基づき、一定のリスクを想定して自社倉庫で在庫を保持していたためです。
しかし、全国的な供給不安から、この在庫もいつまで持つかは分かりません。 そのため、私たちは供給責任を果たすため、以下の原則に基づいて対応させていただいております。
「既存のお客様(すでにお取引のある企業様)の、通常使用分の在庫確保を最優先とする」
これは、日頃から私たちを信頼し、定期的にお取引いただいているお客様の業務を、絶対に停止させてはならないという、紙問屋としての責務です。 この原則に基づき、まずは既存のお客様の必要分を確保した上で、余剰分を新規のお客様への供給に充てているのが現状です。
5. 今後の見通し:年末需要期と、先行き不透明な供給体制
最後に、今後の見通しについて、私たちが把握している「事実」をお伝えします。
第四の「事実」は、**「大手通販のシステム復旧の先行きが、まだ見通せない」**ということです。 ランサムウェア攻撃による被害の全容解明や、安全性を確保した上でのシステム再稼働には、かなりの時間を要すると予測されます。 つまり、現在の「A5用紙が調達しにくい」という状況は、明日・明後日に解消するものではなく、長期化する可能性が高いと見ています。
まとめ
私たち浜田紙業も、紙問屋として既存顧客への安定供給の責務を果たすべく、メーカーへの発注強化と在庫確保に全力を尽くします。
同業の紙問屋に聞いたところ、在庫はあり今の所、影響は出ていない。という企業もあります。仕入れ先を一社に絞るのではなく、複数社口座を開いておくことも大切だと感じています。
まずは地元や近場のコピー用紙や事務機を扱っている業者に相談してみるのも一つです。
「いつもならすぐ届くから大丈夫」という常識が、通用しないかもしれません。
紙の在庫に関するご不安やご相談がございましたら、浜田紙業のWEBお問合せフォームよりご連絡ください。 既存のお客様の対応を最優先としつつ、可能な限りの対応をさせていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 今、A5コピー用紙の在庫はありますか? A1. はい、一定量の在庫はございます。ただし、既存のお客様への安定供給を最優先としております。新規のお客様や、通常より大幅に多いご注文(スポット)については、納期や数量をご相談させていただく場合がございます。
Q2. 「自社断裁」とのことですが、品質は大丈夫ですか? A2. はい、ご安心ください。紙問屋として長年培った技術と専門の機械を使用して、クリニックや病院、法人様に収めている実績があります。

この記事を書いたのは石川県金沢市にある1950年6月創業75年紙問屋浜田紙業(株)の浜田浩史です。浜田紙業(株)はメーカーの正規代理店で王子ネピアやカミ商事などの製紙メーカーと直接取引をしておりティッシュやトイレットペーパー、印刷用紙、魚を包む紙(グリーンパーチ)、バリアラップなど特殊紙、日用消耗品の卸売りをしています。
紙問屋ならではの業界情報をいち早くお客様に届けていきます!紙の専門家として経験を活かし紙製品でお客様が困っていることを一緒に解決し信頼される企業を目指しています。どのような些細な困りごとでもお問い合わせください。真摯に向き合います。強みは全国の物流網を使った商品の大量発送です。全国に配送可能ですのでお気軽にお問い合わせください!
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