3~4月になると自治体の入札の依頼が多くあります。
浜田紙業にも企業様から
「トイレットペーパーの入札依頼があるので見積をください」という問い合わせが非常に多くあります。
弊社では見積の際に仕様書の提出を前提条件としているのですが、
仕様書にはJIS規格品と同等以上という一文が書かれていることが多いです。
お客様からは「JIS規格のトイレットペーパーについて教えてください。」という質問が非常に多いので記述させて頂きます。
トイレットペーパーのJIS規格とは
要件は細かく記載されています。品質・サイズや規格・表示方法の三点が求められています。
品質関係 |
・坪量18g/㎡以上 ・破裂強さkPa(10枚) 78以上 ・ほぐれやすさ 100以内 |
サイズや規格 |
・トイレットペーパーの幅 114㎜(±2) ・ロールの長さ 27.5m 32.5m 55m 65m 75m 100m (+3) ・芯(しん)の径 (内径)38㎜ (±1) ・巻き取りの径㎜ 120以下 |
表示関係 |
・トイレットペーパーの名称 ・数量 ・1巻のロールの長さ ・製造業者名 ・工場所在地 |
実際に浜田紙業にあるJIS規格を満たしているトイレットペーパーを基に検証してみました。
【品質に関わるところ】
・坪量18g/㎡以上
紙の厚さはg/㎡で表します。坪量18g/㎡というと紙の厚さはおよそ0.02mmになります。
紙が薄すぎないようにトイレットペーパーの厚みもJIS規格で定められています。
実際にペーパーゲージで測定してみました。
紙の厚さは0.03mmあります。つまり坪量18g/㎡以上(0.02mm以上)を満たしていることが分かります。
・破裂強さkPa(10枚) 78以上
・ほぐれやすさ 100以内
こちらの2点ですが厳密にテスト方法がJIS規格によって定められています。
テストにクリアしたトイレットペーパーが数値化されます。
トイレットペーパーのほぐれやすさに関してはある程度の基準がないと水洗トイレで詰まってしまう可能性があります。
日本ではほとんどが水洗トイレのためほぐれやすさについては厳密な基準があります。
【形状・寸法に関わるところ】
こちらはトイレットペーパーフォルダに収まるために定められています。
幅やトイレットペーパーの芯などの内径がバラバラだとトイレットペーパーによってフォルダに収まらないことを防ぐためです。
・トイレットペーパーの幅 114㎜(±2)
写真はトイレットペーパーの幅です。メジャーで計測すると114mmでした。
標準的なJIS規格サイズになります。
最近では環境問題や生産効率向上を目的としてトイレットペーパーの幅を狭める製紙メーカーも増えています。105mm幅のトイレットペーパーもあります。
・ロールの長さ 27.5m 32.5m 55m 65m 75m 100m (+3)
長さについては今回は65mのトイレットペーパーです。65mは入札等で求められることが多く各製紙メーカー製造している規格になります。
・芯(しん)の径 (内径)38㎜ (±1)
普段何気なく使っているトイレットペーパーも芯の径も決められています。
写真の通り大体38mmで収まっています。
・巻き取りの径㎜ 120以下
巻き取りの径も決められており65mの場合写真のように106mmになりました。
つまり120以下というJIS規格に沿っていることが分かります。
【表示に関わるところ】
・トイレットペーパーの名称
・数量
・1巻のロールの長さ
・製造業者名
・工場所在地
などの記載が求められています。
ケースや包装部分に写真のような記載がありしっかりと表示していることが分かります。
上記がJIS規格の要件になります。
トイレットペーパーのJIS規格について詳細やテスト方法を知りたい場合は下記のURLからログインを行なってください。
JISC日本産業標準調査会のHPに移動します。ログインするとJIS規格の詳細が分かります。
実際の所、北陸は90mのトイレットペーパーが主流のためJIS規格は満たしていないことが分かります。
また、最近ではトイレットペーパーの幅が109mmや107mmなど環境問題の観点から幅を短くしている製紙メーカーもあるので入札の際は規格の確認が必須です。
107mmのトイレットペーパーを使用してもホルダーから落ちるということはほとんどないのですが心配な方は日本の基準を満たしている114mm幅のトイレットペーパーを購入するのが良いかともいます。
トイレットペーパーの芯のサイズについてはこちらの記事をご覧ください
そもそもJIS規格とは?
JIS規格について、グーグル検索で「JIS規格とは?」と調べてみました。すると下記の回答が非常に分かりやすいので引用させて頂きます。
日本産業規格(JIS=Japanese Industrial Standardsの略)。日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のことです。自動車や電化製品などの産業製品生産に関するものから、文字コードやプログラムコードといった情報処理、サービスに関する規格などもあります。
一般的に「標準(=規格)」は任意のものですが、法規などに引用された場合は強制力を持ちます。
標準化の意義は、自由に放置すれば、多様化・複雑化・無秩序化してしまうモノやコトについて、
- 経済・社会活動の利便性の確保(互換性の確保等)
- 生産の効率化(品種削減を通じての量産化等)
- 公正性を確保(消費者の利益の確保、取引の単純化等)
- 技術進歩の促進(新しい知識の創造や新技術の開発・普及の支援等)
- 安全や健康の保持
- 環境の保全等
上記の観点から、技術文書として国レベルの「規格」を制定し、これを全国的に「統一」または「単純化」することです。
一例ですが、トイレットペーパーのサイズは日本のJIS規格によって標準化されています。114mmと決められています。真ん中の空洞部分の直径は38mmのものが主流です。直径はロールの状態で120mm以下と定められています。この標準化により、日常生活でどこのメーカーの商品を買ってもホルダーに取りつけることができ、困ることなく使用することができます。
引用元:JSAGROUP 日本規格協会グループHP 引用元URL https://www.jsa.or.jp/whats_jis/whats_jis_index/
上記の記載がありました。
トイレットペーパーの記述もあり、様々な製品やサービスである程度のルール決めをしていることが分かります。
実際にトイレットペーパーの幅は114mmのものが主流なのでJIS規格に沿っています。
(最近では109mm幅のトイレットペーパーも出てきています)
CHATGTPにトイレットペーパーのJIS規格を聞いてみた
トイレットペーパーのJIS規格について教えてください
トイレットペーパーのJIS(日本工業規格)規格には、以下のような基準が存在します。
- JIS Z 1702: ファインペーパー(トイレットペーパー)の規格
- この規格では、トイレットペーパーの品質と性能に関する基準が定められています。
- ペーパーの厚さ、強度、吸水性、引っ張り強度などの要件が記載されています。
- JIS Z 1701: トイレットペーパーのサイズ規格
- この規格では、トイレットペーパーの巻き径、巻き数、シートの長さ、幅などのサイズに関する基準が示されています。
- トイレットペーパーのロールの内径や外径、シートの幅などが規定されています。
これらのJIS規格は、トイレットペーパーの製造や品質管理において、一定の基準を満たすことを目指しています。このような規格は、製品の品質統制や消費者の安全性を確保するために重要です。
このような回答結果が出ましたが、正確とは言い難いです。
というのも
やはり詳細のサイズ等を確認する際は
上記URLにアクセスしログインを行ない調べるのが確実です。
その他のトイレットペーパーJIS規格について
その他にはトイレットペーパーの生産地や規格をケースや紙包装に記載することや引張強度や厚み等がJIS規格で挙げられています。
今回はトイレットペーパーのJIS規格について記述しました。
入札等で情報が必要な企業様は参考にしてみてください。
この記事を書いたのは石川県金沢市にある1950年6月創業72年紙問屋浜田紙業(株)の浜田浩史です。浜田紙業(株)はメーカーの正規代理店で王子ネピアやカミ商事などの製紙メーカーと直接取引をしておりティッシュやトイレットペーパー、印刷用紙、魚を包む紙(グリーンパーチ)、バリアラップなど特殊紙、日用消耗品の卸売りをしています。
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