本日の日経新聞に北越コーポレーションの家庭紙(トイレットペーパー,ティッシュ)参入の記事が一面に載っていました。
製紙メーカーの家庭紙増産、参入が目立ってきました
記事を要約すると
DX(デジタルトランスフォーメーション)の影響で業界全体として印刷用紙の需要は減っていますが家庭紙は微増ではありながら伸びています。2022年にも主力新潟工場で年間7万トン程度を生産する予定です。北越製紙が参入した場合はシェア5%で業界の5位レベルの見通しとなります。家庭紙は特売品の対象になり安く価格競争に陥りやすい中収益貢献できるか不透明な部分もある。
上記のようなことが記事には載っていました。実際家庭紙の販売をメインとしている弊社としては家庭紙は堅調に伸びています。今後は印刷用紙から家庭紙へ転換を図る製紙メーカーが増えていくと予想しています。
紙業界の動向について
今回のコロナウイルスの影響で家庭紙分野特にペーパータオルやキッチンタオルペーパーなど需要が増しています。特にペーパータオルは業務用、法人用の商品がメインでしたがコロナの影響で衛生意識が高まり家庭でもペーパータオルを使用して手拭きを行なう割合が確実に増えてきています。布タオルなどの布製品は菌が繁殖しやすいですがペーパータオルは使い捨てのため非常に衛生的です。施設の手を乾かすジェット噴射が菌をばらまくのではないかということで使用中止になりペーパータオルの需要が増しています。大手製紙メーカーの大王製紙はペーパータオルの増産を発表しています。
製紙メーカーの家庭紙参入について
業界では印刷用紙から家庭紙特にペーパータオルの製造にシフトチェンジしている製紙メーカーの話を北越パルプ以外でも最近聞くようになりました。写真のような梱包資材のクラフト紙やダンボールはインターネット販売の需要増に伴い伸びています。また食品包装紙も熟成ブームにより弊社では販売額が増え続けています。
コロナウイルスの影響で除菌シートやウェットティッシュは爆発的に需要が伸びています。
しかしながら今まで各製紙メーカーが主力事業に位置付けていた印刷用紙の需要は年々減少しており今回のコロナウイルスの影響でイベントの中止によるパンフレット、チラシのキャンセルやハンコ文化の廃止が世論で叫ばれており、印刷用紙はいきなり需要が0になることはないとは思いますが、年々縮小しており成長を見込める分野ではないと言えるでしょう。
紙・パルプ業界では長年印刷用紙を主力事業としていた製紙メーカーが多くペーパーレスに伴い転換期がきているとずっと言われてきましたがコロナウイルスの影響でペーパーレスの勢いが増し各社対応を迫られています。
転換後ですが、日経新聞の記事にもありますようにティッシュやトイレットは特売や在庫が貯まりだすと値下げ合戦が始まりやすい商材です。新規参入する製紙メーカーはどのように利益を確保していくのか注目していきたいです。
今後の製紙メーカーの動向について
浜田紙業の主力分野である家庭紙については需要は10年以上前から微増ではありますが伸びています。今後も衛生に対する人々の意識が高まり家庭紙の需要は伸びていくことが予想されます。実際にティッシュやトイレットペーパーは家庭品のみならず粗品や景品での需要も多くあり人気の商材です。最近ではティッシュやトイレットペーパーの粗品以外にもペーパータオルやキッチンタオルペーパーを粗品で使いたいというイベント関係やノベルティ会社のお客様から問い合わせが多くあります。
まとめ
今後も印刷用紙から家庭紙に参入してくる製紙メーカーは増えていくと考えられます。大手4社の家庭紙製紙メーカーに食い込んでくる製紙メーカーが現れてくるのか注目したいところです。
この記事を書いたのは石川県金沢市にある1950年6月創業72年紙問屋浜田紙業(株)の浜田浩史です。浜田紙業(株)はメーカーの正規代理店で王子ネピアやカミ商事などの製紙メーカーと直接取引をしておりティッシュやトイレットペーパー、印刷用紙、魚を包む紙(グリーンパーチ)、バリアラップなど特殊紙、日用消耗品の卸売りをしています。
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