段ボールなどのパッケージを手がける総合包装企業のレンゴーが、段ボール製品などの値上げを発表しました。家庭紙そのものの値上げではありません。ただ、紙製品を仕入れる立場の方にとっては、紙をめぐるコストの流れを知る手がかりになるニュースです。
この記事では、今回の値上げの中身と背景、2026年の家庭紙の値上げの状況、そして紙製品を仕入れる側が年内に確認しておきたいことを、紙の専門問屋・浜田紙業の視点でまとめます。

段ボール値上げの内容(2026年10月13日発表)
レンゴーは2026年10月13日、「板紙・紙加工関連製品」の価格改定を発表しました。2027年1月1日納品分から、現行価格の10%以上を引き上げます。改定幅は一律ではありません。取引条件や前回までの価格改定の状況をふまえて、個別に示されます。(レンゴー)
値上げの対象には、段ボール製品のほか、段ボール原紙や紙器製品なども含まれると報じられています。(財経新聞(フィスコ配信))
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年10月13日 |
| 実施日 | 2027年1月1日納品分から |
| 改定幅 | 現行価格の10%以上(個別に提示) |
| 主な対象 | 段ボール製品、段ボール原紙、紙器製品など |
なぜ値上げが続くのか
レンゴーは2025年7月に価格改定を発表し、同年10月1日納品分から実施していました。今回の発表によると、その後も中東情勢の影響を含めてコストの上昇が続き、自社での吸収に努めてきたといいます。そこへ世界的なインフレ、金利の上昇、中東情勢の緊迫の長期化が重なり、コストの上昇が「自助努力を超える水準」になったとしています。(レンゴー)
レンゴーの段ボール製品の価格改定は、2024年以降で今回が3回目です。
- 2024年4月1日納品分から: 段ボール・紙器製品を現行価格の10%以上(レンゴー 2024年3月1日発表)
- 2025年10月1日納品分から: 段ボール原紙などを1kgあたり10円以上。段ボール製品・紙器製品は、原紙の改定分に工場でのコスト上昇分を加えて個別に提示(レンゴー 2025年7月3日発表)
- 2027年1月1日納品分から: 今回の改定(現行価格の10%以上)
家庭紙は2026年、すでに値上げが続いています
家庭紙でも、2026年は各メーカーの値上げが続きました。
-
カミ商事株式会社(エルモア)
実施時期:2026年7月1日納品分より
改定幅:現行価格より15%以上アップ
カミ商事HPより引用 -
王子ネピア株式会社
実施時期:2026年7月21日出荷分より(大人用紙おむつは8月1日出荷分から)
改定幅:現行価格より20%以上アップ(大人用紙おむつは10%以上)
ネピアHPより引用 -
日本製紙クレシア株式会社
実施時期:2026年7月21日出荷分より順次
改定幅:現行価格より10〜30%アップ
クレシアHPより引用 -
大王製紙株式会社(エリエール)
実施時期:2026年8月1日納品分より
改定幅:現行価格より15%以上アップ
大王製紙HPより引用
各社の発表では、原材料・燃料・物流・人件費などのコスト上昇が理由に挙げられています。大王製紙と日本製紙クレシアは、資材価格の上昇にも触れています。
今回の段ボール値上げが家庭紙の価格にどう影響するかは、家庭紙メーカー各社の今後の発表を待つ必要があります。
年内に確認しておきたい3つのこと
1. 価格改定の案内は「基準日」と「下限」に注意する
価格改定の案内が届いたら、「いつから」「どの品目が」「何%か」を一覧にしておくと、予算や販売価格の見直しがしやすくなります。
そのとき確認したいのが、実施日の基準です。レンゴーと大王製紙は「納品分から」、日本製紙クレシアと王子ネピアは「出荷分から」としています。納品日と出荷日のどちらを基準に新しい価格になるのかを確かめておきましょう。
また、レンゴー・大王製紙・王子ネピアの発表は「◯%以上」と下限だけを示しています。レンゴーは、実際の改定幅を個別に提示するとしています。
2. 年明けにかけての発注計画を立てておく
今回の段ボールの値上げは2027年1月1日納品分からで、切り替わりの直前は年末年始にあたります。紙製品でも新たな改定の案内があった場合に備えましょう。年末から年明けに必要な量と、置き場所に無理なく保管できる量を、早めに整理しておくと安心です。
3. 来年度の予算は、今の単価のまま組まない
段ボール製品の価格改定は2024年以降で3回目、家庭紙も2026年に各社が改定しています。来年度の消耗品の予算は、今の単価で据え置かず、改定の可能性も含めて組んでおくと慌てずにすみます。
出典・参考
- 板紙・紙加工関連製品の価格改定について(レンゴー)
- レンゴー 大幅続伸、段ボール製品などの値上げ実施を発表(財経新聞/フィスコ)
- レンゴー、段ボール製品などを10%以上値上げ 27年1月納品分から(日本経済新聞)
- 段ボール原紙・紙管原紙・チップボール、段ボール製品・紙器製品の価格改定について(レンゴー)
- 段ボール、紙器製品の価格改定について(レンゴー)
- パッケージとは(レンゴー)
- 家庭用・業務用紙製品の価格改定について(大王製紙、2026年2月4日)
- 家庭用・業務用製品の価格改定について(大王製紙、2026年5月15日)
- 製品の価格改定に関するお知らせ(日本製紙クレシア)
- 製品の価格改定に関するお知らせ(王子ネピア)
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この記事を書いたのは石川県金沢市にある1950年6月創業75年紙問屋浜田紙業(株)の浜田浩史です。浜田紙業(株)はメーカーの正規代理店で王子ネピアやカミ商事などの製紙メーカーと直接取引をしておりティッシュやトイレットペーパー、印刷用紙、魚を包む紙(グリーンパーチ)、バリアラップなど特殊紙、日用消耗品の卸売りをしています。
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